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宇宙と地球をつなぐ新メディア — 世界初の”芸術衛星” 2/28 打ち上げへ 多摩美×東大コラボ

発信日:2014年02月05日(水)  発信者:ホルベインアーチストナビ編集部


ARTSATプロジェクトのコンセプトPV(制作:ARTSATプロジェクト)

かのレオナルド・ダ・ビンチは、その飽くなき探究心と知的好奇心に突き動かされて、芸術と科学技術との一体化を実現したといわれている。それから500年以上経過した2014年、芸術と科学技術にデジタルテクノロジーを加えた、新たな一体化が実現した。

多摩美術大学と東京大学の共同プロジェクトチーム「ARTSAT(プロジェクトリーダー:久保田晃弘 多摩美術大学教授 )」は世界で初めて、芸術デザイン分野での活用を目的とする超小型人工衛星 INVADER(INteractive Vehicle for Art and Design Experimental Research)を開発した。H-IIAロケットに相乗りする小型副衛星の1つとして、2月28日に鹿児島県の種子島宇宙センターより打ち上げられる。計画では、打ち上げから約39分後に地球の周回軌道へ投入され、芸術デザイン分野の様々な活動に利用される。”宇宙と地球をつなぐメディア”の誕生により、アーティストやデザイナーは新たな芸術表現の可能性を手に入れる。

■学生主体のプロジェクトチーム:ARTSAT
左から、久保田晃弘氏(ARTSAT プロジェクトリーダー)、田中利樹氏(ARTSAT プロジェクトマネージャ 、機体制作担当)
ARTSAT プロジェクトリーダー 久保田晃弘氏(写真左)と
機体制作担当の田中利樹氏(ARTSAT プロジェクトマネージャ:同右)
写真提供:ARTSATプロジェクト

ARTSATプロジェクトは「宇宙を日常生活の中で身近に感じられる社会の実現」に向けて、多摩美術大学と東京大学の学部生・大学院生を中心に活動している。芸術やデザインをはじめ航空宇宙工学、電気電子工学、機械工学など所属や専門分野はバラバラだが、探究心や知的好奇心に満ちあふれるメンバーが集まった。地球を周回する衛星を「メディア」として捉え、インタラクティブなメディア・アート作品やサウンド・アート作品等、様々な芸術作品の制作の展開と通じて、宇宙空間を私たちの身近な「場所」へと変えていく。今回打ち上げられるINVADERは、その実現に向けた第一歩となる。

芸術衛星 INVADER(写真提供:ARTSATプロジェクト)
世界初の”芸術衛星” INVADER(写真提供:ARTSATプロジェクト)

衛星の機体設計・開発は、東京大学のチームが担当。大きさがわずか10cm四方、重さ約1.8kgの小さな箱ではあるが、JAXA(宇宙航空研究開発機構)や企業、プロダクトデザイナーなどプロの助言を受けながら、過酷な宇宙環境下にあってもメディアとしての役割を担う十分な性能と、洗練された美しさを兼ね備えている。多摩美術大学のチームは、衛星を活用するための専用のコンピュータ「Morikawa」のプログラムや、地上局やデータ配信システム(ARTSAT API)の制作を行なう。さらに衛星データを使った作品制作のほか、大学構内に設置された衛星の主管制局(地上局)での作業を担当する。

■INVADERの具体的ミッション
今回打ち上げられるINVADERのミッションは、以下の通り。
1. 衛星データの芸術への活用:
衛星から得られる温度や湿度、姿勢など様々なデータを使い、日常の中で宇宙を感じられるアートやデザインの創作に役立てる。

2. 衛星データのオープン化:
衛星からのデータを簡単に取得できるよう制作するAPI「ARTSAT API」をインターネット上に公開。個々のWEBサイトや端末などにおけるデータ活用を活発化させ、宇宙をもっと身近な存在として感じられるよう取り組む。

3. INVADERをメディアとした衛星とのインタラクティブ・アートの実現:
INVADERには、衛星を活用するための専用のコンピュータ(=Morikawa)が搭載されており、衛星から音楽や声を送信したり、地上局からMorikawaへアクセスしてINVADERとの会話が楽しめる。さらに創作したプログラムをINVADERにアップロードして実行することができる。

4. 衛星芸術の普及活動:
衛星データを活用した様々なタイプのアート作品「衛星芸術」を集めた展覧会やイベントの開催を通じ、ARTSATプロジェクトやINVADERのコンセプトを広く社会へ伝える。

■INVADERの次は「彫刻作品」
ARTSATプロジェクトの次なる創作の舞台は、「深宇宙」だ。地球から約200万km以上彼方の宇宙空間へ、衛星「深宇宙彫刻 DESPATCH」を送り込む。DESPATCHは、インターネット上に構築したネットワークを用いたデータ共同受信「協調ダイバシティ通信」実験や、衛星データをもとに搭載プログラムが詩を創作し地上へ送信する実験を行なう。さらに衛星に3Dプリンタ造形物を搭載する実証実験も行なう計画だ。DESPATCHは既に、今年秋の打ち上げ予定の「はやぶさ2」に相乗りする小型副衛星のひとつに選定されており、現在機体の開発が進められている。

2014年は、芸術デザインと宇宙との関係性がより深まる年になるだろう。それと同時に、広大な宇宙空間を舞台にした新しい創作表現が生まれることで、これまでとは全く違う「芸術観」が誕生する年になるのかもしれない。

■ARTSATプロジェクトWEBサイト一覧
ARTSATプロジェクトでは、WEBサイトならびにfacebookページにてプロジェクトの進捗状況や展覧会・イベント等の情報を発信している。
・ARTSATウェブページ:http://artsat.jp
・ARTSAT Facebookページ:https://www.facebook.com/artsat

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