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展覧会リリース

近畿

玉本奈々 真相-深層

作家名:玉本奈々

会期:2012年6月9日(土)~7月15日(日)

会場:尼信博物館(尼信会館)

■作家プロフィール
1976年富山県生まれ。美術家。成安造形大学卒業。テキスタイルデザイナーとして就業するも、過労から病を患い退職。本格的な創作が始まる。その後、京都造形大学大学院芸術研究科を修了。鮮烈な色彩を放つ作品は、布や羊毛、ガーゼ、びっしりと縫い込まれたミシン糸等の繊維素材を用いたレリーフ状の彫刻的絵画である。

細胞増殖を思わせる触覚的造形は、不確かな生を展望し、生きる事の確証を作者や見るものにもたらすべく黙々と創り出される。フランスでは、アール・ブリュットに近似する衝動的創造と賞賛の批評も多いが、起伏に富んだ激情的作品の表皮の根底には、深い内省的詩情が潜む。

2002~2003年・2005年・2007~2008年功績”La Toile d’Or”賞、FRANCE/Grand Concours International、FRANCE フランス共和国名誉賞2003、新人賞2004、栄誉賞2005・2006等の賞歴に加え、富山県民会館美術館/O美術館、東京/茨城県つくば美術館/福井市美術館/国登録有形文化財 豪農の館 内山邸・薬種商の館 金岡邸、富山/刈谷市美術館、愛知/世界遺産 五箇山 相倉合掌造り集落 高桑家・山崎家/坂のまち美術館、富山等、個展も多数開催されている。また、Salon d’Automne、PARIS/現代美術の展望VOCA展~新しい平面の作家たち~上野の森美術館、東京/とやま現代作家シリーズ「時の中で-」富山県立近代美術館などの展示歴。2009年絵本「マスクの旅路」(和/英 44項)が刊行。 (Amazonより抜粋)

■作家コメント
交差するまなざし-玉本奈々の作品に触れて

《内と外》(2011)という作品がある。外観は黒く塗り込められ、内側の様相を何ひとつ暗示しない。扉を開けようと、それに手をかけるときの気持ちはいかなるものだろう。隠されたもの、謎めいた何かに、われわれはどうしようもなく惹かれる。だが、もしそのままにやり過ごし、扉を開くことなく背を向けたなら、その人は秘められた真相を知ることはない。

この作品は、モニュメンタルな風格すら具えて、これまで作者が一貫して取り組んできたテーマを象徴的に示している。人は誰でも、外見を取り繕うことはできる。しかし、その内面はそう単純ではない。そのことを暴きだそうと挑むのではなく、あくまでも生のありのままの姿を冷徹にみつめながら、作者は描写を続けていく。

幾重ものプロセスを経、人間の内面にある複雑さの再現を作者は試みる。まず、樹脂や、布に羊毛を詰めて縫い合わせた丸い突起物が、板の上に貼り詰められていく。どれひとつ同じものはない。これらは表面をなめらかになぞろうとする視線を妨げて、ときに鑑賞者の感情を乱す。凹凸のある下地が出来上がると、情熱を思わせるつよい色彩が塗られ、しかしその輝きを全否定するように、ひとたびは塗りつぶされてしまう。

制作の過程をひとつひとつたどっていくと、この作品のなかには驚くほどの時間が籠められていることに気づく。繰り返し重ねられる行為は、はたして無駄なのだろうか。私はそうは思わない。執拗な施術を重ねながら、声無き声との対話を繰り返し、寄り添うように生の真実を紡ぎだそうとする、作者の真摯な姿勢がそこに感じられるからだ。優しさ、と呼ぶのがふさわしいかはわからないが、複雑に入り乱れ、醜態すら曝してしまう生を慈しむようなまなざしが印象に残る。赤から黄、青、そして紫へとかわる虹のような色彩に包まれて、最終的に、作品にはある種の救いの表情が浮かぶ。

文字どおり生来的なアーティストがいるとすれば、玉本奈々という人はそう呼ぶにふさわしい。そして、その歩みを年譜でたどることは、あまり意味がないのかもしれない。生そのもののように、その人の作品は流転するものだから。これらを同時代に目撃できることは、幸いだ。新しい場所で、新しい局面をむかえ、その作品はどのような様相を帯びるのだろう。そのことが、鑑賞者を惹きつけてやまない。

高岡市美術館 主任学芸員
宝田陽子

■その他展覧会について
時間 午前10時~午後4時
休館 月曜日、祝休日(土曜日・日曜日と重なる場合は開館)
Closed on Mondays & Public holidays.
(If a Public holiday falls on a weekend, as a courtesy the museum will be open)

玉本奈々 真相-深層

玉本奈々 真相-深層

玉本奈々 真相-深層

玉本奈々 真相-深層

DATA
作家名玉本奈々
作家HP

http://www.kcat.zaq.ne.jp/ta-ncan-ma/index.html

会期2012年6月9日(土)~7月15日(日)
会場尼信博物館(尼信会館)
会場詳細

尼崎市東桜木町3番地 〒660-0864

備考

主催:尼信博物館
後援:尼崎市、尼崎市教育委員会、神戸新聞社
助成:公益財団法人「神戸文化支援基金」

カテゴリー:近畿

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