下地をつくる−3
木材につくる 木材の種類
○合板
・合板の種類
<ベニヤ板>
合板のことは一般的に、ベニヤ板といいます。それでは、ベニヤ(Veneer)とは何でしょうか。ベニヤとは、単板のことを指します。原木を回転させ、そこに刃を当てて削り出した薄板(ロータリー単板)を云います。これ以外に、鉋で平面を削り出す方法や鋸で挽き出すやりかたがありますが、合板にするものは殆どロータリー単板として削り出された薄板であります。単板の木目を直交させて数枚貼り合わせた板が合板(プライウッド、Plywood)で、冒頭の合板=ベニヤ板と云うわけです。合板は単板を3、5、7、9と云ったような枚数で貼り合せつくられています。厚みは各種ありますが、一般的なものとして、
2.5、2.7、3.0、4.0、5.5、6.0、7.5、9.0、12.0mmなどがあり、勿論これら以上の厚みのあるものもあります。
大きさに関しては一般的なものとして、91×182cm(三六板)、122×243cm(四八板)があります。
絵画や美術用としてのベニヤ板の選定は、木材の質と接着剤の種類が大きく関係します。
合板に使われる木の種類を上村武著「木材の実際知識第3版」(東洋経済新報社 1992年)で検索してみます。
国産・広葉樹
マカンバ(ウダイカンバ、カバ、カバザクラ、ミズメザクラ、真樺)
ミズナラ(オオナラ、楢)
ハルニレ(コブニレ、アカダモ、楡)
シナノキ(アカシナ、 )
ハリギリ(セン、栓)
ヤチダモ(タモ、 )
外材・米材
ベイマツ(ダグラスファー、オレゴンパイン、米松)
外材・南洋材
ラワン類
レッドラワン類→タンギール
ホワイトラワン類→アルモン
カプール類
ボルネオカンファーウッド
パロサピス類
パロサピス、メルサワ、プジーク、クラバク
ニヤト類
ターミナリア類
これらの中でホームセンターなどで販売されていて容易に入手できるものは「シナノキ」、あるいは「ラワン類」であります。木材中の色素のことを考慮するならばシナノキが良いでしょう。更に、中がラワンで表裏がシナノキと云ったものがありますが、内部表裏ともにシナノキで出来ている「共芯」のものを選びましょう。
合板の優劣は「耐水性」により決定されていて、強いものから順に「特類」「1類」「2類」「3類」と区分されています。そして、その区分を決定づけるものは、接着剤の種類と性能であります。それではどのような接着剤が使われているのでしょうか。
特類および1類→水溶性フェノール樹脂→熱硬化型、接着力大、耐老化性及び耐候性大、ホルマリン発散殆どなし。
1類→メラミン・ユリア共縮合樹脂→熱硬化型、
2類→ユリア樹脂
3類→増量ユリア樹脂
などであります。
特類及び1類は完全耐水性、2類は普通の耐水性、3類は非耐水性の性質を示します。
ユリア樹脂を使用したものは、わずかながらもホルマリンの発散があり、体への影響と膠を使用する表現の場合には避けた方がよいでしょう。
絵画の支持体としては水溶性フェノール樹脂を使った『特類あるいは1類』のベニヤが望ましいのです。
(次回につづく)
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